中学生のお子さんを持つ保護者の方でこんな悩みはありませんか?
- 勉強しない
- 成績が上がらない
- そもそも反抗期でコントロールが利かない
心と体の成長に伴い、お子さんの指導もさらに難しいと感じてはいないでしょうか?
中学生では、体もさらにいっそう大きくなり、背丈も保護者の方を抜かしていることが多くあります。
また、言葉だけではなかなか言うことをきいてくれなくなっていきますね。
そこで今回は、中学生のお子さんの教育について、家で上手に指導するためのコツを丁寧に解説していきます。
塾長
そもそも中学生が勉強をしない理由は?
まず、そもそも中学生が勉強をしない理由はなにかご存じでしょうか?
もちろん、お子さんは一人一人性格も違うので絶対にこれだ!という理由を上げるのは難しいです。
ただ、今までたくさんの中学生を見てきましたが、これから紹介する3つに関しては当てはまる中学生が多かったです。
それがこちらです。
- ゲームや漫画などの欲求に負ける
- 反抗期でイライラしている
- 勉強方法がわからない
① スマートフォンやゲーム・漫画などの欲求に負ける
おそらく1番の原因がこの「スマートフォンやゲーム・漫画などの欲求に負けてしまう」という理由です。
お子さんの誘惑は、成長するにつれ高度な行動により増えていきます。
ゲームや漫画やまた、お子さんによっては早くもスマートフォンを使用して、友人とのコミュニケーションをとることが多くなってきます。
もちろん、スマートフォン自体は悪くはないのですが、人間の視覚から得る情報は約87%と言われ、大人でも子どもでも多くの影響を受けています。
そのため、視覚からの刺激により、興味や関心が大人よりも子どもの方が多いので、ゲームや漫画などの欲求に負けてしまうということが出てくるわけです。
またその他にも、子どもの方が友人やまわりの環境に影響されやすく、集中力が欠けやすい状況にあるというのも原因の1つです。
②反抗期でイライラしていて勉強のやる気がおきない
中学生くらいになると反抗期になるお子さんが多く、それが原因であまり勉強もしない子もいます。
男子ならば、腹立ちまぎれに壁を蹴って穴を開けたり、物を投げたりとアグレッシブな行動に出ることも珍しくありません。
女子の場合は気に入らないことがあると、黙って保護者の言うことを無視したり、自分の部屋に閉じこもったりと自分のテリトリーを厳守しようとする行動が見られます。
反抗期は誰にでも必ずあるわけではないですが、それでも多くのお子さんが反抗期を経験するので、もしかすると勉強しない理由は反抗期というお子さんも少ないないのです。
③苦手な教科があり勉強方法がわからない
子ども最初から勉強が嫌いなわけではなく、苦手な教科が増えてきてわからなくてって勉強をしないようになるケースもあります。
例えば、国語や英語などは好きだけど数学は小学校4年生くらいからわかなくなって中学生になっても苦手で嫌いというお子さんもいます。
そうなると、いくら頑張っても数学だけの点数が悪いので、全体の成績も下がってしまい、結局勉強をしなくなってしまうわけです。
それに苦手教科は勉強方法がわからなくて勉強をしなくなったというお子さんもたくさんいます。
学校授業では勉強を教えはしますが、一人一人のためにその子にあった授業をするわけではありませんからね。
わからないところをしっかりと先生に聞くことができるお子さんであれば問題はありませんが、そんなお子さんは稀です。
自宅でしっかりと中学生に勉強をさせるための5つのポイント
以上が中学生が勉強しない主な理由ですが、もちろんそれ以外にも理由はたくさんあるでしょう。
そこでここからは、自宅で勉強させるためのポイントを5つピックアップして紹介していきます。
- スケジュールを把握しTD DOリストを作らせる
- 整理整頓をさせタイマーを使う
- すべきことを絞りムダな作業を省かせる
- わかりやすい本を購入してあげる
- 朝方の生活に変えていく
勉強するのにも、ポイントがあります。がむしゃらに勉強するだけでは疲れてしまいます。
毎日、継続して続けていくことなので生活習慣として取り入れさせるようにしていきましょう。
それでは1つづつ解説していきますね。
① スケジュールを把握しTD DOリストを作らせる
まずは、スケジュールを立てることから始めましょう。
- 朝何時に起きて、何時に学校へ行くのか?
- 学校から帰る時間は何時か?
- 夕飯の時間や入浴の時間は何時ぐらいなのか?
といった細かい時間を大まかで良いので把握します。
夕飯の時間や入浴の時間が決まっていない場合は、一定に定めるようにしましょう。
スケジュールを月曜日から日曜日まで書き出したら、タイムスケジュールを組み立てます。
スケジュールを立てる際には、勉強だけの時間ばかりにこだわらずリラックスできる時間も組み入れることで、縛られて息苦しいと感じることがないようすることがポイントです。
例えば、水曜日は学校からの帰宅時間が早い場合は、友人と遊ぶ日と決めて最低限するべきことのみをTO DOリストにするといった具合にします。
TO DOリストは、1日のするべき作業を単純にすることでムダな時間を作らないように意識させるために有効です。
物事に取り掛かるための順序を考えるのが苦手なお子さんには、どれを優先的に行うかを認識させることが大事です。
優先順位をつけて行動するようにすることで、自分を混乱させずに落ち着いて作業に取り掛かることができるようになります。
タイムスケジュールを表にし(円でも表でも構いません)視覚的に分かりやすくすることで、効果的な勉強の取組みができるようにしましょう。
②整理整頓をさせタイマーを使う
子どもは、特に時間に対する認識を持つことが苦手です。
ゲームをする場合でも、時間を決めて遊ばないと、時間を超過していつまでも遊び続けます。
勉強をする時にはしっかりと時間を計りシビアなぐらい守るのに、好きなことには没頭し時間の経過を忘れます。
お子さんらしい現金なところでもありますが、目先の誘惑に反応してしまうのが子どもの特性です。
まずは、生活の中にタイマーを使用して、生活することから始めるのが得策です。
食事の時間だらだらと食べてしまうお子さんの場合にもタイマーは有効活用しましょう。
のんびりしているお子さんは、特に独特のリズムで生活しているため、周りの生活リズムと合わせることが苦手です。
タイマーをかけ、時間内で終わらす訓練を何度もしていくことが、大切になってきます。
勉強の場合でも、タイマーは常に使いましょう。
じっくりと考える時間が少なくなるのではないか?という疑問が出ると思いますが、お子さんの集中時間から考えると、時間は区切って考えさせる方が望ましいです。
分からないことをいつまでも考えさせると、分からないまま時間が過ぎ、時間のムダ使いをしてしまいます。
特に国語のような文章問題の場合には、ゆっくりと問題文を読むクセがついてしまっていると、いざテストで時間内に読み終わらず問題を解くための十分な時間がとれないことになってしまいます。
③すべきことを絞りムダな作業を省かせる
次に勉強をする時に無駄な作業がないかどうか確認してあげましょう。
勉強をする習慣のないお子さんは、ムダな作業が増えがち。
例えば、英語の勉強をする際にも英単語を覚えるために、何度もつづりを書く割に覚えいないことが多いです。
覚えていない原因には、英語のフォニックスを知らないために、アルファベットのままの読みとは異なる独特なルールを認識していないがために、何度書いても覚えることができません。
数学の場合も限られた時間内で、全てを解こうとするのは無駄な作業になります。
全ての問題を隅々まで解こうとすると、勉強時間を多く取らなくてはなりません。
また、単純な計算間違えを繰り替えすお子さんには、普段から途中式を書いていないなど、見直しができない状況になっていることが多くあります。
見直すために必要以上に時間がかかる解き方は直すべきです。勉強にはコツがあります。
コツをつかめずにただやみくもに勉強するだけでは、効率的な勉強をすることができません。
中学生は、部活や習い事といった活動も多くあるので、お子さん自身の負担もかからないようにしながら勉強をする必要があります。
前向きな気持ちで勉強を進めることが、心身共に健康的な勉強の仕方です。
④わかりやすい本を購入してあげる
学校だけの教科書で勉強させてませんか?
もちろん、学校だけの教科書で理解できるお子さんもいますが、基本的に学校の教科書だけでは不十分です。
そのため、勉強をする際に自分好みの仕様になっている参考書や問題集を購入してあげましょう。
テキストは、保護者の方が選定したい気持ちになると思いますが、保護者の方が何冊か選定した中からお子さんに選ばせてあげることがポイントです。
そうすることでより自分の意思で選んで学習しているという意識が生まれるのでやる気もアップします。
⑤朝方の生活に変えていく
早寝早起きは勉強をさせるのにとても大切なことです。
そのため、できれば夜ふかしなどはさせずに朝方の生活に変えるようにしましょう。
中学生ともなると、部活や習い事で忙しくなります。
授業だけでも16時過ぎに帰宅となり、部活も始まります。小学校とは異なり、下校の時間も遅くなり、18時過ぎになる生活が日々続くことになるでしょう。
文武両道を掲げ、取り組むことは成長と共に大事な点でもあり、いくら勉強ができても周りとの協調性が持てないと、社会に出ても仕事をすることができません。
社会を知るためにも、ぜひ部活は入ることをおすすめしますが、部活もがんばりながら勉強をしていくためには、朝型の生活にしていきましょう。
部活で疲れてから帰宅し課題や勉強をするよりも、朝の元気なうちに英単語や漢字や社会暗記ものを勉強しておく方が効率的です。
限られた時間内で、決まったルーティンとして学習を取り入れましょう。
親が中学生のお子さんの勉強を見る際の注意点
勉強させるためのポイントがわかったら次は、保護者様が中学生のお子さんの勉強を見る時に注意してほしいポイントを抑えておきましょう。
- 反抗期でも怒鳴らない
- できれば一緒に考えてあげる
- 他の子と比較しない
① 反抗期でも怒鳴らない
子どものためと思って伝えても、聞こうしなかったり受け入れまいとしたりすると、腹が立ちますよね?
でも、教える際は、押し付けた指示の仕方をしないようにしていくことが大切です。
物事を考える力がついてきている分、個人を尊重してあげるのが上手な付き合い方です。
例えば、
「お父さんやお母さんはこう考えるけれどれ、あなたはどうするべきだと思う?」
と常に考えさせるクセを付けるようにしていきましょう。
お子さんは、自分が信頼されていると感じることで、自分の意見を言いやすくなります。
頭ごなしに「あれをしろ、これをしろ」と言われるよりも相手の言い分を聞き、前向きに指導していくことが大人の社会でも、子どもを相手にしても大事なことです。
また、将来社会に出た時に、自分の意見を述べるための訓練にもなるため、一方的な指導や叱り方をしないようにしましょう。
自分のお子さんであっても、相手は独立した1人の人間です。決して、あなたの所有物ではありません。
良好な親子関係を保つためにもそして、グローバルな社会性を見につけるためにも今すぐ始めて欲しいと思います。
② できれば一緒に考えてあげる
親子で問題について考えるのも良い方法です。
わざと問題が分からないフリをして、問題の解き方を解説してもらうのも効果的でしょう
自分はこんなにできるんだ、という自信にもつながります。保護者に限らず人に教えてあげる行為が、勉強の家庭では大事な点となってきます。
周りのクラスメイトに勉強を教えるという指導方法は、よく取り入れられている方法であり、お互いにメリットのある勉強方法です。
ただし、一緒に問題を考えてあげる時に注意することは、時間をかけすぎないことです。
親も問題を理解していない場合は、2人で分からない問題について考える時間を過ごしてしまうことになります。
一緒に考える時には、あらかじめ問題の解き方について保護者が理解していることとが望ましいです。
解き方が分からない時には、問題を解くための手段を教えてあげると良いでしょう。
③他の子と比較しない
中学生に限らず、他のお子さんと比較することについてはマイナスの要素となります。
つい保護者の立場からすると言いたくなりますが、逆にあなた方が同じように人と比較されながら、叱責されたらどうでしょうか?
プライドは傷つけられ、モチベーションは半減するのではないでしょうか?
ただでさえ、現代のお子さんは、ストレスに弱い面が見られます。スパルタ指導の様に叱ってばかりでは、やる気は出ません。
委縮して自分の考えを出すことが怖くなってしまいます。
もちろん、比較してメリットがある場合もありますが、それは前向きな時です。
もう少し点数がとれたら「みんなから羨望のまなざしで見てもらえるね!」などのプラスになる比較の仕方として、励ますには問題ありません。
マイナスの表現とならないようにすれば、お子さんの自信を損なうことにはならないので大丈夫です。
【Q&A】その他の勉強しない中学生に関する疑問
最後に、お子さんを指導する際の疑問について、いつくか答えていきます。
指導する保護者も前向きに勉強に取り組むためのモチベーションが必要です。
お子さんを導く方法が分からないと、保護者の方も戸惑いますよね。
是非、家で勉強する際の参考にしていただき活用してみてください。
勉強しないので放っておいてもいい?
お子さんに任せるのと、放任は違います。保護者の方はお子さんから目を離さず、見守ることが大切です。あの子は、言うことを聞かないから、もう放っておこう!というのでは、保護者の方もお子さんから逃げてしまっているのと同じです。保護者はあくまでお子さんを指導する立場であることが大切です。自主性を大切にしたいからといって、お子さんに全てを委ねてしまうと大抵は、誘惑に負けて行動しがちです。現在は、共働きの保護者の方が非常に多いので、お子さんの勉強を見てあげることができない場合も多くあります。ですが、週に1度でも良いので、何を学習していてどのくらいの進捗があるのかは知っておくと良いでしょう。
塾に通わせるべき?
塾はお子さんを指導するためのプロです。受験をするための勉強方法も多くの実績の中から、最適な指導をしてくれるでしょう。しかし、全てを塾だけに任せてしまうのも問題です。塾が週に2~3回あったとして、授業時間おおよそ1時間半ほどがスタンダードでしょう。週に4時間程しか塾で勉強しないということになります。日々の学校での課題をする時間と併せても、少ない学習時間です。大事なのは、自己学習です。中学生の問題は難しくなるので、保護者の方が指導するには限界があるでしょう。プロの手を借りて学習をしていくことが、一般的になってきます。塾に通い、一方的な指導を受けてくるだけではなく、疑問点について解説してもらうことが塾を上手に利用するポイントとなります。学校の授業についていけていない場合など、塾を活用して弱点をカバーするのも良い手段でおすすめです。
部活や習いごとの両立は?
お子さんの希望をもとに、どう勉強と取り組むかを話し合いましょう。お子さんが将来なりたい職業があるなどは、学校で習う授業の内容をしっかりと理解しつつ、サポートができるようにしてあげることが大切です。たとえば、サッカー選手になりたいため、部活とは別の所属チームでサッカーの技術を学びたいといった場合は、より勉強する時間が減ります。保護者の方は、お子さんの実力を見ながら大成した場合のプランと、そうでなかった時のプランに必要になる道筋をきちんと用意できるようにしてあげることが大切です。「世界に羽ばたく選手になるためには、英語力も大切だよね?」と具合に、英語学習も前向きに進めるように指導してあげましょう。「人の前で、意見を述べるためにも国語力が大切だよ」というだけで、夢のために勉強に対して意欲的になれるお子さんもいます。バランスよく取り組めるように保護者の方もサポートしてあげることで、お子さんも意欲的に学習する気持ちになることができます。
やる気を引き出してあげよう
お子さんを気に掛ける一番の存在は、やはり両親です。お子さんにとっても、自分のことを親身に接してもらったことは忘れないものです。
1人の人間として、多くの選択肢を用意しお子さんに選ばせることで上手にお子さんを導きましょう。
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