小学校でプログラミング教育が必修となり、プログラミングに関心を持つ保護者様が増えています。
しかし、同時に、
- 「プログラミングは大人でも教えるのが難しい!」
- 「手軽な本を買いたいけど、難しい言葉がたくさん出てきて何がいいかよくわからない」
など、一緒に勉強をしたいけど、どんな本などを選べばいいかわかない方も多いです。
確かにプログラミングの本は、子ども向けとはいえ、難しい言葉も多くてどれを選べばいいかわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、小学生向けにプログラミングの本を選ぶポイントや、一緒に読めるおすすめのプログラミング本を8冊紹介していきます。
お子さんと一緒にプログラミングの勉強をしたいと思っている保護者様の参考になれば幸いです。
塾長
小学生向けプログラミングの本を選ぶときの5つのポイント
小学生向けのプログラミング本はたくさんありますが、どれも一緒ではありません。
なので、まずはどんなプログラミング本を選べば良いのかを最初に解説しておきますね。
抑えておきたいポイントはこちらの5つです。
- プログラミングを学ぶ目的が記載されている
- イラストや図が小学生にもわかりやすいもの
- 実践に手を動かして使えるもの
- 年齢にあった本
- 子どもにとって興味のある言語
どの本を買おうか悩んだときは、このポイントをチェックしてみてください!
プログラミングを学ぶ目的が記載されている
- そもそもプログラミングってなに?
- どうしてプログラミングを学ぶ必要があるの?
というプログラミングを学ぶ目的が、わかりやすく書かれているかどうかを確認しましょう。
お子様にとっても、ただ学校で必修化されるから勉強しようというよりも、プログラミングを学ぶ目的を理解したほうが、納得して学習することができます。
よく保護者向けに難しい言葉でプログラミング教育の目的を記載している本もありますが、おすすめは、子どもにも理解ができるように解説された本です。
保護者様が理解して子どもに説明してあげるのもひとつの手ですが、子どもが主体的にプログラミングを学習したくなるよう、子どもが自分で読んで理解できるように、わかりやすく書かれているものがなおよいでしょう。
イラストや図が小学生にもわかりやすいもの
本格的なプログラミングは、とても複雑で、わかりにくいものです。
しかし、小学生が読むプログラミング学習本の場合は、小学生にとってもわかりやすいものでなければ学習は進みません。
わかりやすく書かれているかどうかのチェックは、以下に注目してみてください。
- イラストや図が小さすぎず、見やすいものであるか
- 漢字にはふりがながふってあって、子どもでも読みやすいか
- 意欲的にプログラミングに取り組みたくなるような楽しいイラストや図であるか
これらをしっかりチェックしたうえで、お子様の好みに合わせたものを選んであげましょう。
実践に手を動かして使えるもの
小学生のプログラミングの学習は、本だけの学習では不十分です。
特に小学生低学年の脳の発達では、頭の中だけで整理して考えることはまだまだ苦手です。
実際に手を動かしながら考えて、音を聞いて、プログラミングを組んでみて、初めて気づきや学びを得ることができます。
なので、説明が書かれているだけの学習本だけでなく、簡単な練習問題がついていたり、パソコンやタブレットを使用してプログラミングができるような学習本がおすすめです。
年齢にあった本を選ぶ
プログラミング学習本のほとんどには対象年齢が記載されてます。
「高学年になっても使えるように、対象年齢より少し難しいのを買っておこう」という考えを持つ方もいるかもしれませんが、対象年齢に合わない学習本だと、子どもにとって学習の難易度は上がり、プログラミングを嫌いになってしまうかもしれません。
最初に選ぶ本は、お子様が理解しやすく書かれている本。
つまり対象年齢に合っている本を目安として選んでいくことがおすすめです。
とはいえあくまで目安なので、2冊目以降はお子様の理解度に応じた学習本を選んであげるようにしましょう。
子どもにとって興味のある言語を選ぶ
プログラミング言語にはたくさんの種類があります。
数ある言語の中でも、学校教育で今後主流となってくるのはビジュアルプログラミング言語の「Scratch(スクラッチ)」です。
たしかにスクラッチはプログラミングが初めての子どもにも易しくわかりやすい言語ですが、必ずしも学校で学んでいるスクラッチを家庭でも学習させなければならないというわけではありません。
どんな学習においても、まず大切なのは自分からやってみたいと思う気持ちです。
お子さんの興味にあわせたプログラミング言語を選んであげるようにしましょう。
小学生向けのおすすめプログラミング本8選
それでは、上記のポイントを元に、小学生におすすめできるプログラミング学習本を8冊を紹介します。
すべて、選ぶ必要はありませんが、良さげだなと思った本は是非購入してあげて、一緒に読んでみてください。
ルビイのぼうけん こんにちは!プログラミング
価格 | 1,944円 |
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発売日 | 2016/5/19 |
対象年齢 | 4歳~ |
ルビイのぼうけん こんにちは!プログラミングは、世界でも大人気の、プログラミング思考を育む知育絵本。
パソコンやタブレットを使ってプログラムを組んでいくものではありませんが、プログラミングに重要な考え方を絵本を通じて楽しく学べます。
絵本の最後には、絵本パートと関連した簡単な練習問題もあり、楽しく学べる工夫が詰まっています。
寝る前の読み聞かせの絵本としてもおすすめです。
5才からはじめるすくすくプログラミング
価格 | 1,870円 |
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発売日 | 2014/10/15 |
対象年齢 | 5歳~小学校低学年 |
言語 | スクラッチ |
こちらは無料のiPadアプリ「Scratch Jr(スクラッチジュニア)」を通してゲーム感覚でプログラミングを学べる本です。
Scratch Jr は、5~7歳を対象として作られたアプリで、指を使ってブロックを動かしたり、ゲームを楽しめるようになっています。
本を読み進める途中にぬりえがあるなど、タイトル通り5歳から楽しめるように工夫がされているので、はじめてのプログラミング学習本としておすすめです。
ビスケットで遊ぼう 園児・小学生からはじめるプログラミング
価格 | 1,980円 |
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発売日 | 2017/3/17 |
対象年齢 | 園児~小学校低学年 |
言語 | ビスケット |
自分で描いた絵を動かして遊べるビジュアルプログラミング言語のビスケットを取り入れた本です。
操作は、ビスケットで絵を描き、「メガネ」という部品で動きを作るだけの本当に簡単なものになっています。
単純な動きしかできないように思うかもしれませんが、アイディア次第でアニメーションやゲームなどたくさんの遊びができ、お子様の自由な発想力に任せて、楽しくプログラムを作ることが可能です。
いちばんはじめのプログラミング(初級)
価格 | 2,090円 |
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発売日 | 2019/4/10 |
対象年齢 | 小学3年生~ |
言語 | スクラッチ |
こちらはScratch3.0というインターネット上のサービスを使って、6つのゲームを作りながら楽しくプログラミングを学ぶことができます。
音を鳴らしたりちょっとした計算をする簡単なゲームから、本格的なゲーム開発までを体験できる1冊です。
途中ででてくるプログラミング用語の中には、小学3年生までに習わないものも出てきますが、その都度詳しい解説がついているので安心してプログラムを組み立てていくことができます。
親子で取り組むのも、お子様一人で取り組むのにも最適です。
小学生からはじめるわくわくプログラミング2
価格 | 2,090円 |
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発売日 | 2019/8/13 |
対象年齢 | 7~12歳 |
言語 | スクラッチ |
こちらも「5才からはじめるすくすくプログラミング」同様、iPadの無料アプリ「Scratch Jr」を使用してプログラミングを学んでいきます。
「小学生からはじめるわくわくプログラミング」の続編ですが、スクラッチのバージョンアップに対応して書かれたものの為、いきなり2から購入しても問題ありません。
学校の各教科(算数、理科、総合、音楽、図工)に関連した作品(プログラミング)作りを楽しめるのが魅力です。
できるキッズ子どもと学ぶScratchプログラミング入門
価格 | 2,030円 |
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発売日 | 2017/7/13 |
対象年齢 | 小学校高学年 |
言語 | スクラッチ |
この本はお子さんが独学で学習するというよりも、お子さんにどうやってプログラミングを教えたらいいかわからないという大人のために作られた本なので、大人と子ども一緒にプログラミングを学ぶ際におすすめの一冊です。
漢字にはふりがながふってあったり、解説もひとつひとつ画像付きで丁寧に説明してくれるので、小学校高学年のお子様が一人で学習するときにも役立ちます。
スクラッチを使用して、迷路を作ったりオート紙芝居を作ったりすることができますよ。
よくわかるScratch3.0ではじめるプログラミング
価格 | 1,980円 |
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発売日 | 2019/8/7 |
対象年齢 | 小学校低学年~小学校高学年 |
言語 | スクラッチ |
小学生キャラクターと進めるプログラミングの本です。
実際にプログラミングを組んでいきながら、要所を漫画で解説しているので、楽しみながら学習していくことができます。
また、章末にはチャレンジ問題がついているので、学習内容の復習・習熟度チェックに活用できる特典も付帯しています。
保護者と一緒なら小学低学年から、高学年になれば一人で十分学習ができる内容になので、1冊購入しておいても損はしないはずですよ。
10才からはじめるプログラミング図鑑(上級)
価格 | 3,024円 |
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発売日 | 2015/10/20 |
対象年齢 | 10歳~ |
言語 | スクラッチ、パイソン |
スクラッチとパイソン2つの言語を学べ、少し難易度の高いプログラミングを学びたいお子様におすすめの本です。
コンピュータならではの16進法や文字コードを使用して学習を進めていくので、小学生向きとはいえ、踏み込んでプログラミングを学習したいお子様向けの本としておすすめします。
ここまで読むととても難しそうな内容に思えますが、カラーイラストで丁寧に解説してくれているので安心して学習していただけます。
小学生のプログラミング本によく出る言語の特徴
最後にここではプログラミングの本を選ぶにあたり、よく出るプログラミング言語3つを簡単に解説していきます。
それぞれの言語の特徴を見て、お子様の年齢や理解度に合った言語を選ぶようにしてあげましょう。
Scratch(スクラッチ)
子ども向けプログラミングの中でも最も有名なのがスクラッチで、小学校のプログラミング教育でも導入が期待されるプログラミング言語です。
スクラッチは、MIT (マサチューセッツ工科大学) で開発され、世界中で初心者学習用として使用されています。
画面上のブロックをつなぎ合わせてプログラムを作り、画面上のキャラクターがプログラムにあわせて動きます。
キャラクターを動かす基本動作を学ぶと、子ども達の自由な発想にあわせて簡単なゲームやクイズを作成することができます。
- 世界でも日本でも、教育現場で広く活用されているプログラミング言語
- 直感的に操作でき、遊び感覚でプログラミングを学習することができる
- プログラミング初心者の親御さん、小さなお子様にも取り組みやすい
VISCUIT(ビスケット)
2003年にNTTが研究開発したビジュアルプログラミング言語。今回紹介するプログラミング言語の中で唯一日本で作られたものです。
スクラッチ同様、コードを入力する必要や、難しいルールも覚える必要が少ないため、直感的に活用でき、小さいお子さんにも取り組みやすいプログラミングになります。
スクラッチとの違いは、ブロックを組み合わせてプログラムするのではなく、自分で描いた絵をプログラムによって動かしていくという点です。
自分オリジナルの作品を作ることができ、作った作品はほかのユーザーに共有することもできます。
- プログラミング初心者の親御さん、小さなお子様にも取り組みやすい
- 自分の描いたキャラクターをプログラミングで動かすことができる
- 自分の作った作品をほかのユーザーに共有することができる
Python(パイソン)
パイソンはスクラッチやビスケットとは違い、実際にコードを入力してプログラミングを組んでいくスクリプト言語です。
そのため、アルファベットを扱えるようになる小学校高学年からの使用がおすすめです。
「コード入力なんて小学生には難しいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、パイソンはコードが書きやすく、読みやすく、シンプルに仕上がるように作られた言語なので、子どもでも扱いやすいのが特徴です。
ビジュアルプログラミングが注目されている中でもパイソンが人気の理由は、
- 今まさに注目の「人工知能」の分野で広く使われている
- グーグルやユーチューブなど今話題のメディアもパイソンによって作られおり、将来的にも役立つ言語と言える
ことが理由として挙げられます。
しかし、スクラッチやビスケットよりも難易度の高い言語なので、焦らず、お子様がプログラミングに慣れてきたころにおすすめしてあげましょう。
- アルファベットを扱える小学校高学年からの使用がおすすめ
- グーグルやユーチューブなど、話題のメディアにも使われている
- AIの開発にも最も多く使用され、将来役に立つプログラミング言語である
まとめ
プログラミング学習本は、難しすぎると挫折のきっかけにもなる可能性があります。
本を選ぶときには、お子様が学習したくなるような楽しい内容で、レベルに合った本を選ぶようにしましょう。
また、プログラミング学習の最大の目的であるプログラミング思考を育むためにも、お子さんが自主的に学習することはとても大切です。
お子様がプログラミングでこんな楽しいことができるんだ!ということがわかり、自分でやってみたい!プログラミングを作ってみたい!と思うような1冊をみつけ、家庭学習に役立ててください。
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