算数の壁。
この言葉、小学生をお持ちの方なら1度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
小学4年生頃になると、これまで得意だった算数も突然学習につまづき苦手になってしまうことがあります。
これがいわゆる「算数の壁」です。
当塾でも
- 「算数の壁にはどうしてぶつかるの?」
- 「なんとか算数の苦手意識を取り除いてあげたい」
といったお悩みが小学4年生のお子さんを持つ保護者からよく相談をいただきます。
そこでこの記事では小学4年生の多くがぶつかる算数の壁やつまづきポイントと算数の壁の突破方法をご紹介します!
つまづきポイントをおさえておけば事前に対策ができたり、学習につまづいてもはやめの対処ができて5年生、6年生の学習に自信をもって取り組むことができるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも小学生4年生で言われている「算数の壁」ってなに?
そもそも「算数の壁」とはなにか、なぜ小学4年生頃の子どものほとんどがぶつかる壁なのか、理由を理解するようにしましょう。
つまづきやすい学習レベルであるということが理解できれば、急に授業についていけなくなったとしても冷静に対応することができます。
小学4年生頃に見られる算数に対する苦手意識
小学4年生頃になると、これまで好きだった算数に急に苦手意識を持つようになる。といった話をよく聞ききませんか?
学年が上がるごとに授業が難しくなっていくものですが、算数に関しては低学年では見られなかったような
- 算数が嫌いになる
- 一気に点数が伸び悩む
といった学習面での大きなつまづきが見られるようになり、これを「算数の壁」と呼びます。
小学4年生頃の学習のつまづきが原因となり、高学年に向かうにつれて算数がさらに難しく感じてしまう子も多くいるのです。
算数の壁は多くの小学生がぶつかる壁なので、自分だけ成績が伸びない…と落ち込む必要はまったくありません!
しっかりと対策をすれば必ず突破できる壁なのです!
どうして算数の壁にぶつかるのか
では、どうして小学4年生で算数の壁にぶつかるのでしょうか。
大きな原因としては、これまでの算数にはなかった「応用力」が求められるようになるからです。
一つの知識から広げてさらに深い知識につなげる力が試される考え方につながっていくのです。
小学校低学年のうちは、足し算や引き算、九九など、基本的な計算の要素が理解できれば簡単に解ける問題が多くありました。
しかし、例えば小学4年生で習う面積の計算では、四角形の面積の求め方を覚えた子どもが、三角形の面積をもとめるには、台形の面積を求めるにはどうすればよいか。
四角形の面積を求める計算を応用して問題に挑まなければなりません。
ここの考え方の転換期でつまづいてしまう子どもが多いのです。
小学生4年生で特に算数の壁につまづきやすい5つのポイント
それでは具体的に算数のどんな学習でつまづきやすいのか、つまづきポイントを押さえておきましょう。
しっかりとポイントを押さえておけば事前に対策しておくことができますよ!
割り算のひっ算
小学4年生算数の壁では、「割り算のひっ算」が代表的です。
4年生の算数では1桁から3桁までの数で割り算をするようになるので、ここで初めて割り算のひっ算の仕方を学びます。
計算に慣れ、ケアレスミスを気を付ければ、スムーズに解ける単純な計算問題ですが、慣れるまでにはどこに数字を置くべきか、たすのかひくのか等、注意すべき点がたくさんあります。
小学3年生までに学習した様々な数学要素を活用して解くため、つまづいてしまう子どもが多いのです。
- 注意すべき点がたくさん!ケアレスミスが目立ち点数が伸び悩みます…。
分数の計算
分数の計算は小学校高学年や中学生になっても苦手な子どもの多い計算です。
そのため分数の概念や比較的簡単な分数の計算の段階でつまづいてしまうと、後々もっと難しい問題に挑戦しなければならないときに大変苦労します。
小学4年生にとってはとてもつまづきやすい単元で、特に文章問題とセットになって出題されると、分数の基礎が染みついていない子どもにとってはとても難しく感じるのです。
- 分数の概念や基礎をしっかり身につけなければ後々の学習でも苦労する
少数の計算
少数の計算は、『1は0.1が10個集まった数』という基本を定着できずにつまずいてしまう子どもが多いです。
また、基本の理解に加え、小数点の点の位置を間違えたり点をつけ忘れてしまうなどのケアレスミスも合わさってしまうと計算がどんどんあわなくなってしまいます。
そうしたちょっとしたミスの積み重ねから少数の計算への苦手意識が強まってしまうようです。
- 少数の概念をしっかり理解ができていない
- 小数点の位置などのケアレスミス
がい数の計算
概数(およその数・四捨五入)の計算につまづいてしまう子も多いです。
概数の計算のポイントは、
- 千の位までの概数にする
- 上から2桁を概数にする
- 切り捨てや切り上げ
など、説明文が何を示すのか正しく理解する必要があります。
言葉の理解は国語力にもつながります。
しっかり理解できるようにサポートしてあげることが大切です。
- ややこしい問題文・説明文を正しく理解できずにつまづいてしまう。
面積の計算
4年生では分度器を使って角度を測ったり、四角形や三角形の面積を求める問題や作図問題が出てきます。
作図は、正確に長さや角度を測ったり、頭の中で完成図を想像しながら作成しなければなりません。
これまでの単純計算とは少し違った考え方で問題を解かないといけないため、ハードルが高く感じられるのです。
また、いろいろな形の面積を求めるようになるのでその分覚える公式が増えます。
どれがどの面積を求める公式なのか、ただ暗記するだけではなかなか覚えられません。
「なぜ、この公式で三角形の面積を求めることができるのか」という基本を押さえておくことが面積の計算の壁を突破するポイントです。
- はじめての作図につまづいてしまう
- いろいろな形の面積を求める公式の量につまづいてしまう
算数の壁を突破するために大切な4つのポイント
小学4年生頃にほとんどの子どもがぶつかる算数の壁。
最初に解説したとおり、小学4年生の学習のつまづきを放置していると高学年になるにつれてどんどん学習に後れを取っていく可能性があります。
そのためこの算数の壁は、早いうちに解決するに越したことはありません。
最後に算数の壁にあたってしまった時の対処法やポイントを4つ紹介しますね!
- 「集中力」をじっくり養う
- 目に見える化して問題を考える
- 工夫されたワークなどを積極的に使う
- 塾に行く
「集中力」をじっくり養う
算数だけに限らず、学習全般にとても大切な「集中力」を養いましょう。
集中力を養うことで
- ケアレスミスを防げる
- 短時間の学習時間でも内容を深く理解できる
といったメリットがあります。
小学生にぜひおすすめしたい集中力を高める方法は、以下の2つです。
- 睡眠時間をきちんととる。
- 1日のタイムスケジュールを立て、時間内にスケジュールの内容をこなす。
睡眠時間をきちんととる。
1つ目は睡眠時間をきちんととりましょう。
特に小学生のうちの睡眠不足は集中力の低下に直結します。
というのも、夜遅くまで起きている子どもは朝起きるのも遅くなり、朝食を抜いてしまい、日中の集中力を保つことができずに悪循環となってしまうからです。
理想としては7~8時間の睡眠時間をとるように心がけましょう。
1日のタイムスケジュールを立て、時間内にスケジュールの内容をこなす。
2つ目に、タイムスケジュールを作成して学習を時間内におわらせるトレーニングをすることも効果的です。
小学生は、計画を立ててその通りに行動するということが徐々にできるようになっていきます。
小学生のこの時期から徐々に計画性を育てていくことで、時間内にスケジュールを達成するための集中力が身に付きます。
まずは無理のない程度で短い時間からはじめ、その時間内は集中できる環境を周囲からも整えてあげるようにしましょう。
目に見える化して問題を考える
特に低学年の子どもは、頭の中で問題を解いていくのはまだまだ苦手。
遊びの中で学んだり、ブロック等を使って足し算引き算を練習することで問題を整理することができます。
小学3・4年生頃から頭の中だけで問題を整理し、解決の糸口を探す能力が身についていきます。
「実物を使って考える考え方」から、「頭の中で想像をしながら考える考え方」の切り替えがまだできていない子ほど、算数の壁にぶつかりやすいのです。
まだ頭の中だけで問題を整理するのが難しければ、まずはその問題を見える化(イラスト化)をしてあげることを試してみましょう。
たとえば少数の問題につまづいたのであれば、イラストでケーキを書くなどして少数の概念をしっかり復習してから次の問題に進んであげることで理解度がかなり変わっていきます。
工夫されたワークなどを積極的に使う
算数の壁を突破するには、ワークの選び方も重要です。
現在はたくさんの種類のワークが販売されていますが、大切なのは問題よりも解説です。
先ほど解説した通り、概念の理解が難しい単元の場合は問題が見える化されたものがおすすめです。
つまり、文章だけの解説ではなく、イラスト等で丁寧に説明されているものがいいでしょう。
塾に行く
算数の壁にぶつかることで、塾に行くことを考えるご家庭も多いようです。
たしかに、早い段階で学習のつまづきを解消するには、プロに助けてもらうのが一番効率がいいです。
塾では個別指導と集団指導で選べるため、苦手度に応じて選択するようにしましょう。
まとめ
算数の壁は、ほとんどの子どもがぶつかる壁です。
ほとんどの子どもがぶるかるということは算数の壁を乗り越えられるかどうかで学習への意識・理解の差が付きやすい時期とも言えるのです。
算数の壁を乗り越えるためのいちばんの方法は、「うちの子は大丈夫」「自分で乗り越えられる」と楽観的に考えるのではなく、親子で一緒に考えて乗り越える気持ちを持ってあげることですよ^^
では今回はこれで^_^
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