- 「勉強しなきゃと頭でわかってはいてもやる気がでなくて…。」
- 「テストで思うように点数が伸びず、次のテストに不安はあるけど行動になかなか移せない…。」
こうした勉強の悩みは中学生につきものです。
勉強、部活、人間関係、親とのすれ違い…いろいろなことで忙しい中学生生活。勉強にやる気が出ないという気持ちもわかります。
しかしやる気が出ない理由は人それぞれ。
自分のやる気がでない原因を知って、自分に合ったやる気の出る方法を試すことが大切です。
そこでこの記事では、中学生がなぜ勉強に対してやる気がでないのか?という疑問からやる気を出す方法やおすすめの本、また保護者の方がどのように接していけばいいのかなどを紹介していきます。
ぜひ、中学生のお子さんのお持ちの保護者の方で中々勉強をしないと悩んでいる方の参考になれば幸いです。
中学生が勉強のやる気が出ない主な4つの原因
そもそも中学生が勉強をやる気が出ない原因ってなんなのかわかりますでしょうか?
まず、こちらのベネッセで行われた統計をご覧ください。(2014年)
出典:ベネッセ
やる気がでないというよりも、半数が以上がそもそも勉強が好きじゃないということがわかります。
ということは、やる気を出そうと思っても勉強が好きじゃないからやる気がでないという生徒も多いということです。
もちろん、その答えは一つではなく、人によって様々な原因が考えられるので、自分のやる気が出ない原因を考えてみるとやる気の出し方もわかってくるはずです。
そして、中学生が勉強のやる気がでない主な原因と言われているのがこちらの4つになります。
- 勉強の習慣がついていない
- 単純に疲れている
- 授業がわからない、ついていけない
- 勉強以外のことで忙しい
勉強の習慣がついていない
小学生の頃、勉強は今以上にしてこなかった人のほうが多いでしょう。
中学生になり、周りの大人からも「勉強しなさい!」と言われる回数が小学生の頃よりも増えたのではないでしょうか。
小学生から中学生の勉強習慣のギャップに対応しきれず、勉強の習慣がついていない状態のためやる気が出ないケースかもしれません。
新中学1年生はこの原因によって悩んでいる子どもが多いです。
単純に疲れている
毎日の部活、定期的に行われる学校行事に友達との楽しい私生活…。
中学生は勉強だけしているわけにもいきません。
毎日の疲れが重なり、どうしても勉強の優先順位が下がってしまいやる気が出ないケースも考えられます。
学校の授業がわからない、ついていけない
中学生になると授業の難易度は一気に上がります。
これまでひとくくりにされていた国語は、現代文と古文・漢文に分かれたり、これまでの「算数」が「数学」へとレベルアップしたりと、学習する幅も学習の深さも小学生のころとは全然違っていきます。
そして勉強につまづいてしまったところから授業についていけなくなり、やる気がなくなるということもあります。
勉強以外のことで忙しい
先ほども解説したように、中学生生活は勉強だけではありません。
小学生ではクラブ活動がありましたが、中学生になると部活が始まり、本気で何かに取り組む貴重な経験となります。
そして通学範囲が広まり、複数の小学校出身者があるまることで人間関係も広がります。
新しい友達ができるチャンスと同時に人間関係の構築に悩む場面も出てくるでしょう。
他にも思春期の訪れで家族との関係も変化する時期です。
様々な要因から、勉強以外のことで気持ちを使い、勉強に対するやる気が出ないというケースもあります。
中学生の勉強のやる気を出す5つのポイント
おそらく勉強のやる気がでないお子さんは、上記の原因に何かしら当てはまるはずです。
では、やる気を出すためのにはどうしたらいいのか?
ここから、上記の原因を元に中学生のお子さんが勉強のやる気を上げるポイントを5つ紹介していきます。
そのポイントがこちらです。
- 目標設定をする
- 勉強する環境を見直す
- 時間配分を決めて休憩をしっかりとる
- つまづいたところは質問をする習慣をつける
- 生活習慣の中に勉強を組み込む
目標設定をする
何事も、何かを始めるときには目標を立てることが効果的です。
ただし、身の丈に合った目標をたてなければやる気は半減してしまいます。
目標を立てるときには、期間別に立てることがポイントです!以下の順で目標を立ててみましょう。
- 中・長期目標 :〇月までにこの問題集を終わらせる。次の定期テストで〇点以上をとる。など
- 短期目標 :1日〇分数学の勉強をする。この日は朝学習で理科の勉強を〇ページする。など
中・長期目標は、今回のチャレンジの最終ゴールを設定します。
ポイントは目標を立てた後、何度もこの中・長期目標を振り返ることです。
「毎日勉強をがんばっているのはこの目標の為だ」
「あと何点で目標を達成できる」
と、自分を奮い立たせましょう。
短期目標は、中・長期目標を達成するための具体的な日々の目標を設定しましょう。
ポイントは具体的かつ達成できる範囲に設定することです。
小さな成功の積み重ねが自信になりますし、毎日これだけ!という範囲を決めておけばやる気も出てくるはずです。
勉強する環境を見直す
勉強を始める前に、まずは自分の身の周りの環境を見てみましょう。
机の上に携帯やお菓子を置いていないですか?
ちょっと視線を横にすれば漫画がたくさん並べてある本棚が目に入りませんか?
勉強の環境を整える鉄則、誘惑してくるものは見えないようにしましょう!
漫画や携帯は勉強する時間、押し入れの中にしまうか、親に預けるのもいいですね。
また、勉強に適した室内環境にすることも大切です。
室内が暑すぎる・寒すぎるでは、勉強も身に入りません。
一般的には室温18~25℃、湿度50%ほどが最も作業効率を高めると言われています。
時間配分を決めて休憩をしっかりとる
勉強にはメリハリも大切です。
人間の集中力には限りがあるので、休憩と上手に付き合っていくことで効果の高い勉強ができます。
目安として、50分勉強したら10分休憩する。合わせて1時間のサイクルを繰り返しましょう。
これは学校の時間割ともよく似た時間配分です。もちろんご自身の勉強の進み具合やその日の調子に合わせて調整してもOK!
そして効果的な休憩の方法として、以下の2つを取り入れてみてください。
- 短時間の仮眠
- 疲れすぎない運動
仮眠は10分~15分、机の上やソファの上などで頭をしっかりリセットするようにしましょう。
10分~15分の短時間であれば、寝ぼけて集中力が落ちることなくすっきりと目覚めて次の勉強に身が入る効果的な休憩方法です。
そして仮眠と同じくらい効果的なのが、運動をして脳に酸素を送ることです。
軽く家の周りをウォーキングしたり、簡単なストレッチをするだけでも頭がリフレッシュされるので、眠くはないけど集中力が落ちてきたと感じるときにおすすめです。
つまづいたところは質問をする習慣をつける
勉強をしているうちに、かならずどこかでつまづきが発生するでしょう。
その時に先生や友達に質問をして、すぐに問題を解決できるかできないかで後々の勉強が変わっていきます。
勉強は積み重ねが大切なのでつまづいたところから軌道修正ができるかできないかで、その後の勉強の理解度が変わり、さらに理解度の進み具合でやる気が左右されていくのです。
生活習慣の中に勉強を組み込む
毎日の生活に、10分でも20分でも勉強の時間を取り入れることで、勉強への抵抗感をなくしていきましょう。
たとえば以下のような勉強習慣を取り入れてみるのはいかがですか?
- 朝起きて、洗面所で顔を洗ったら朝学習で数学の問題を5個やってみる。
- 湯船につかりながら10分間、歴史の一問一答をやってみる。
- 夜、寝る用意を整えたらベッドの中で英単語を10個覚えてから寝る。
1日たったの5分や10分でも、毎日の習慣として勉強を取り入れると、自然と勉強するリズムが身についていきます。
重要なのは継続すること。毎日の歯磨きが苦でないように、勉強も苦でなくなっていくでしょう。
中学生のやる気をアップさせるおすすめの本3選
上記のポイントを意識すれば、ほとんどの中学生のお子さんは自然と勉強のやる気もアップするはずです。
ただ、それでもあまり効果がないようであれば、本など購入してあげるのもおすすめです。
なんとなくやる気が出ないときに気分転換がてらに読んでもいいので、ぜひ参考にしてみてください。
今すぐできる!中学生の勉強法
価格 | 1,265円 |
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発刊年 | 2013年 |
著者の親野智可等先生は、人気漫画『ドラゴン桜』の勉強の指南役とも知られており、23年の教師経験とユニークなアイディアで、教育関係の執筆をされています。
そんな著者が書く本書では、勉強のやる気を引き出すテクニックや学力アップの裏技が惜しみなく記載されています。
中学生になってどんな風に勉強すべきか悩んでいる方とその保護者にもおすすめしたい1冊です。
高校受験すぐにできる40のこと
価格 | 1,100円 |
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発刊年 | 2011年 |
「机に向かって3分座る」「難問を解くより、基本的な問題を落とさない」といったシンプルかつすぐにでも実践できる内容で、やる気を出すための40のヒントが書かれています。
勉強は「つらく、我慢してでも将来の為にしなければならない」のではなく、「スポーツや部活動と同じで楽しいもの」ということに気づかされるような内容です。
中学生・受験生だけではなく、大人でもハッと気づかされるようなヒントが盛りだくさんです。
オール1の落ちこぼれ、教師になる
価格 | 528円 |
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発刊年 | 2009年 |
オール1の落ちこぼれでも、「本気で学びたい!」と思い行動を起こし教師になるまでの著者の姿が書かれています。
勉強ができないという劣等感や、目標にむかってがむしゃらに努力する姿を見てきっと共感できるはず。
そして自分も真似して頑張ろうと自然に思わせてくれる本です。
中学生の子どものやる気を引き出すために親のすべき3つのこと
中学生にもなると、勉強も難しくなるので保護者の方自身が、あまり勉強を見るということはなくなります。
ただ、だからといって全く何もしてあげないというはお子さんのためにもよくありません。
そこで、最後にここからは家庭で親ができる子どものやる気アップのためにできることをご紹介していきます。
親のかかわり方や声のかけ方は子どものやる気を左右します。
ただただ「勉強しなさい!!」というだけではない親のかかわり方を探してみてくださいね。
まずは信頼関係を築く
大人と一緒で、子どもだって自分のことを理解していない人には心を開かないし、共感してくれない人の言うことは聞きたくありません。
「部活で疲れているのに勉強しなさいとばかり言ってくる」
「友達の話など何気ない会話をしたいのにテストの点数ばかり気にしてくる」
ということになってはいませんか?
こうした気持ちが積み重なっていくと、「うちの親は自分のことをまったくわかっていない!」という気持ちになってしまうかもしれません。
そうなると家で行う勉強は孤独との闘いです。
勉強の難しさも家では共感してくれる人がいないし、自分のことを理解してくれない人には教えてもらおうとも思わない。
そうした悪循環ができてしまわないよう、まずは子どもとのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築きましょう。
環境をつくってあげる
子どもにはできない環境作りのお手伝いをしてあげることで、子どものやる気がアップする場合もあります。
例えば子ども部屋が暑すぎて集中できないときは部屋にエアコンを取り付けてあげましょう。
家の中はどうしても誘惑が多すぎて集中できないときには近所の塾を調べてみて、必要であれば送迎も可能な範囲でしてあげましょう。
身の回りの小さな環境は、子ども自身で変えられますが、大きな環境は大人が協力して変えてあげることも必要です。
そして親が自分の勉強に協力してくれたということは、子どもにとってはやる気の源にもなります。
勉強は親子で頑張る気持ちを持ちましょう。
できなかったことよりもできたことに目を向ける
テストの結果だけを見て、頭ごなしに「もっと勉強が必要ね」などと言ってしまうのはNG。
低い点数を取ってしまっていても、テスト前に勉強をしていた姿を見ていたならその努力をまずは認めてあげましょう。
そのうえで、これからどう勉強していけばもっと点数が上がるか、ということを子どもと話し合うことが大切です。
また、テストのために勉強を頑張ったという努力に目を向け、そのあとにもっと点数を伸ばすにはどうしたらいいかを子どもと一緒に考えましょう。
たとえばお子様が朝早起きが得意なのであれば、朝ごはんの時間を早くして朝学習の時間を設けるようにしたり、部活等で疲れて勉強時間がなかなか取れない場合は1日10分でできる問題集を購入してあげたり、できることはたくさんあるはずです!
まとめ
中学校で過ごす3年間はとても貴重で大切な経験です。
勉強はもちろんですが、勉強以外の部活動や委員会や学校行事、毎日の生活ももちろんとても大切です。
勉強以外もしっかり楽しみながら、やる気が出ないときでも自分に合った方法を見つけて毎日少しずつでも勉強ができるように工夫してみましょう。
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